なんじょう♡市民大学卒業生インタビュー(2期生:大濱絵里子さん,後藤亜樹さん)

なんじょう♡市民大学卒業生インタビュー第5回は2期生の大濱絵里子さん、後藤亜樹さんのお二人。後藤さんからお話を伺おうと連絡をしたところ、「市民大学2期生の中で一番激変したのが大濱さんだから、絶対話を聞いた方が良い!」と推薦していただき、お二人からお話を聞けることになりました♪お二人には共通のテーマがあり、今ではお仕事も一緒にされるほど。市民大学で初めて出会い、10年経った今でも繋がり、信頼関係があることがお話を聞いた中でも伝わってきました。

市民大学のプロジェクトがきっかけに広がり繋がる

スタッフ川武

市民大学ではどんな学びがあったのか、関わったプロジェクトも教えてください。

後藤亜樹さん

1年目はいろんな人の話を聞いて授業を受けて、2年目はグループを作って自分たちでプランニングして実践します。私たちは教育グループで南城市の子どもたちを対象にプログラムを作って実践していきました。
そのプログラムが、なんじょう♡わらびんちゃー体験プロジェクトです。

大濱絵里子さん

なんじょう♡わらびんちゃー体験プロジェクトは上り太陽(てぃーだ)プランで採用されました。南城を学ぶ、誇りに思う、地域を良くしていくというプログラムを年間5回コースで開催しました。

スタッフ川武

それにしても、1年次でグループを作ってプロジェクトを立ち上げ、上り太陽(てぃーだ)プランで採用されるとは、早い段階からプロジェクトチームが完成していたのですね。そして実行力もすごいですね。

後藤亜樹さん

気がついた時には、教育グループができていて、そこに入れてもらいました。

大濱絵里子さん

私は1年次はやめようと思っていたくらいで、ほかのメンバーがすごすぎて自信がなくて泣いていました。亜樹さんにもよく相談していました。毎回の講座の後に振り返りの発表の時間があって、うまくできないと落ち込んでいる私に「落ち込む必要はないよ、みなさん話すのに慣れているだけだから」と話ししてくれて。「大事なものは本質」と亜樹さんが教えてくれました。

後藤亜樹さん

SNSの時代、見せ方が上手な人は増えてますが、本質的なものを押さえているかといえばそこは疑問もあります。絵里子さんは、「プレゼン力がない」とおっしゃいますが何かとても大事な思いを感じました。ここで生まれて育った誇りと優しさが彼女の魅力だと思っています。

後藤亜樹さん

何かの時に絵里子さんに、南城市の共通の友人の話をしたことがありました。 友人は、普通では気づかない小さな声にも気づく人でした。海外から初めてきた学生もみんな彼女相談し、人に寄り添うことが自然にできる人でした。相手の言葉にならない気持ちに気づく。そういうことが本当に大事なことではないかと思っています。

大濱絵里子さん

この話を聞いてから、私は亜樹さんにさらに歩み寄った気がします。
もともと勉強も苦手で、その頃、本当に落ち込んでいて。当時の同期はみんなすごかったと思うし、私はそのように受け止めていました。そんな状況でも講座をほとんんど休まなかったんです。そのおかげでご縁が繋がっていけて、プロジェクトでも自分の良いところが出せるようになりました。もともとバスガイドをしていたので、それを活かし活動に繋げることができました。あちこち南城市内を周ったり、久高島にも渡って子どもたちに良いものを伝えることができました。チャレンジすることができたのがさらに自信に繋がりました。

大濱絵里子さん

このプロジェクトの経験のおかげで、卒業後に参加していた小学校の読み聞かせボランティアのみんなと、地元の歴史紙芝居を作るために助成金の申請をして獲得できたんです。そして、小学校の体育館で発表したことがきっかけで文化課の方の目に留まり、尚巴志活用マスタープランのひとつの事業にもなりました。ただの紙芝居の発表ではなく、国立劇場で活躍される奏者を呼んで本物の演奏付きの紙芝居にしました。毎年、南城市の4年生に向けて小学校を周るという事業になりました。そして、今では教科書の副読本にも載るようになったんです。ひとつの行動を起こすことで自分が変われていったのは、こういった経験の積み重ねです。そして、こういった節目節目で亜樹さんにはお世話になっていて、私の想いを形にするサポートをしてもらっていますね。

スタッフ川武

亜樹さんは絵里子さんのキーパーソンですね。

後藤亜樹さん

たまたま尚巴志マスタープランに関わっていた時期に、絵里子さんの紙芝居がとてもいいということになりました。全ては彼女の情熱と成果の賜物です。

大濱絵里子さん

チャレンジするという経験があって人を知ることができたり、評価されること、ひとつひとつが自信になって今の私があります。尚巴志の活動は紙芝居だけじゃなく、子どもたちの舞台活動を支えるまでになり、さらには世界発信もできるのでは、というところまできています。

経験が活かされるどころか職業まで変わってしまいました

スタッフ川武

これまでの話を聞いてきて、もうすでに激変されているのが分かりますので今さらになりますが、聞かせてください(笑)市民大学での経験や学びが今の絵里子さん、亜樹さんのお仕事や暮らしに活かされていることはどんなことか教えてください。

大濱絵里子さん

私はもともと自己肯定感が低かったけれど、まわりにどれだけ支えてくれる人がいるか、認めてくれる人がいるかで、人は変われるんだ、という実体験を伝えていきたいし、そういう場を沢山作りたいです。それをまんべんなく伝える、全体に落とし込めるのが学校現場だと思っています。
※大濱絵里子さんは市民大学生当時はバスガイドのお仕事をしていましたが、卒業後は教育の大切さを伝えるために教育委員会のキャリア教育コーディネーターとして活躍しています。

後藤亜樹さん

ここで生まれて育った絵里子さんが、次の世代の子どもたちにどんな教育を展開したいか、考えて実践していくのは、本当にすごいです!

スタッフ川武

こんなに熱い想いを持った方たちが教育現場におられること、子どもを持つ母親として、とても胸が熱くなります。南城市の教育は変わりますね。

大濱絵里子さん

色んな国の教育講座を受けていますが、とても体系的でプログラム化されている。でも、どんなに良いものを見ても沖縄や南城市には素晴らしい土地柄と教育素材がたくさんあるし、ハートのまち南城市だからできることがあると自信を持って思っています。私は教育から幸せにしていきたいです。

大濱絵里子さん

子ども子どもと言いながら、本当に笑顔にしたいのは、実は教壇に立つ先生です。先生をサポートしたい。先生が笑顔になれば子どもたちは笑顔になる。まわりの大人たちも働くことを楽しんでほしい、生きていくって楽しい♪という大人を増やしたいです。

後藤亜樹さん

ところで、教育は英語ではeducationですが、一説では、相手の持っているものを引き出すという意味があるそうです。

大濱絵里子さん

なるほど!私はあきさんにそうしてもらいましたね。良さをどんどん引き出してもらいました。教育は共育、共に育むともいえますね。

実際のまちづくりにどんどん関わっていったら良い

スタッフ川武

これからの市民大学について思うことがあったらお願いします。

後藤亜樹さん

南城市のさまざまな取り組みに市民大学のメンバー(卒業生を含め)をもっと活用したらいいと思います。さまざまな想いがある人が集まっているのが市民大学ですので、実際のまちづくりのアクションプランを作れれば素晴らしいですね。 市民大学は勉強したい方が多く集まる場なので、新しい発想、政策、人の繋がりが生まれる可能性があります。是非長く続けてください!

大濱絵里子さん

学校現場での話になりますが、一人の校長先生が学校を経営していくのには限界がきていて、地域のいろんな人たちが集まって一緒に学校を作っていく、学校・地域・行政共存でまちの課題を一緒に解決していくという学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)が立ち上がっています。南城市では3年前から準備してきました。各区長さんにもコミュニティ・スクールという言葉を浸透させています。これからの教育現場は様々な活動を地域とともに取り組み、発展させていく。そういう部分で市民大学との連携も考えられますね。

人がつながれば、あとはついてくる!

スタッフ川武

これからの市民大学生や入学しようか迷っている人に何か言えることがあればお願いします。

後藤亜樹さん

市民大学ではこれまで知らなかった人との出会いや友達ができる場でもあります。人がつながれば、あとは自然にいろんなことが繋がっていきます。 みんなが居心地のいいまちづくりの一歩につながるといいですね。

大濱絵里子さん

私は市民大学のおかげで思考が180度変わりました。そう自分で言えるのがすごいことだと思います。職場の行き来だけじゃ出会えない人、南城市以外からの人も、県外の人たちの視点もすごいと思います。機会があれば、市民大学の皆さんと活動をともにしたいです。


編集後記

絵里子さん、亜樹さんのお話は本当に勉強になりました。惜しみなくお話してくださって、ありがとうございました!
未来のことを子どもたちのことをしっかり見据えて考え動いている人は、気持ちが心があたたかいなあと思いました。
熱い想いに触れて、何度も心が震えました。これからのお二人の活動もとても楽しみです♪

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